株式会社モフィリア（本社：東京都品川区、代表取締役社長 柴田顕 、以下：当社）は、フランスのISORG 社（HEADQUARTERS AND MANUFACTURING 17 rue Soyouz ,Parc ESTER Technopole 87068 LIMOGES Cedex 3 – FRANCE、 CEO Dieter MAY、以下 ISORG社 ） と共同で、厚さ１mm程の薄型フィルム状のセンサー（以下；本センサー）によって静脈認証を可能にする技術を開発しました。
静脈を撮像する本センサー （右側）
真横から（右側） 厚さ1mm程度
従来の静脈認証プロセスにおいては、光学レンズを使用してイメージセンサーに集光しているため、安定した静脈画像を撮るには数センチ程度の焦点距離を必要としてきましたが、今回は、ISORG社の持つ高いOPD（有機発光ダイオード+ TFTバックプレーン）技術と光学制御、それに当社の独自静脈認証技術を組み合わせ、極薄での認証を可能にしました。これにより、ウェアラブル端末やモバイル機器、その他IoTデバイス等、様々なモノ、シーンでの静脈認証が可能となり、活用の場が飛躍的に拡がるものと期待されます。
本センサーの特長として、当社独自の反射散乱方式※１ により、静脈に照射する近赤外LEDをフィルムセンサーと同一平面上に配置できますので、より多様な製品展開が可能です。既に、複数のメーカーとの協業を進めており、早ければ1年内の商品化を目指します。また、本センサーを搭載するデバイス形状や用途により、センサーの大きさや性能、その他様々なご要望にも柔軟に対応して参ります。
LEDで静脈を照射し本センサーで効率的に撮像する当社独自の反射散乱方式 ※1
本センサーにLEDを搭載した試作機 登録/認証イメージ
静脈認証とは、人によって全く異なっている静脈のパターンを使って個人を正確に特定する方法 です。フィルム状にした指紋センサーは既にスマートフォンや医療機器などで使われて久しいですが、指紋による認証は偽造されるリスクがあるほか、ウェット、乾燥や加齢といった指自体の環境変化の影響も受けやすく、また、顔認証については登録への抵抗感、SNSなどインターネットから写真を抜粋、加工しての悪用、その他プライバシー問題が顕在化されております。それに比べて、人為的に変化を加えることが難しい皮膚の内部情報を使う静脈認証は最も安心で利便性の高い生体認証方式と言われ注目を集めております。
※１ 反射散乱方式
ソニー株式会社で開発された独自の認証方式で、LEDから発光された近赤外光を静脈にあて、体内で散乱した光を効率的に撮像し静脈を読み取るもの。 LEDの光を斜めに指静脈に当てて撮像しているため、平面での配置を可能にしたことが特徴。
■ISORG社 CEO Mr. Dieter Mayのコメント
セキュリティ分野では大面積センサーや超薄型センサー、既存技術ではセンシングが困難な近赤外領域のセンシングを求められるセンサー等へのニーズがあると考えております。当社のOPD技術はこのようなニーズに応える力があり、モフィリア社との協業を通して、静脈認証分野でその力を発揮できることを嬉しく思っております。
■株式会社モフィリア 代表取締役社長 柴田顕のコメント
認証の重要性は今後増すばかりです。ISORG社の最先端な有機フィルムセンサーと弊社の生体認証アルゴリズムを組み合わせることで、幅広いシーンで手軽で安全かつ正確な本人確認が可能になります。 より快適で安心した社会の実現に向け、前進し続けたいと存じます。
■ISORG社について https://www.isorg.fr/
ISORG社は2010年にフランスで設立された有機光ダイオード・プリンテッドエレクトロニクス分野のパイオニアです。ISORG社のフレキシブルセンサーは家電用途、セキュリティ用途、医療機器等への活用が見込まれ、2020年にはスマートフォンの画面下指紋センサーを全画面にしたデモ機を発表、2021年には有機光ダイオードを用いた指紋センサーモジュールとしては初のFBI(米国連保捜査局)認証を取得しております。
■株式会社モフィリアについて https://www.mofiria.com/
2010年12月に、ソニー株式会社が開発した独自の指静脈認証技術を継承し独立。「小型軽量、高速認証、快適操作」をスローガンに、最も精度の高い生体認証の一つとして評価されている静脈認証の技術をより使いやすく、どこでも利用できる世界の実現に向けサービスを提供しています。
■本件に関するお問合せ先
株式会社モフィリア
マーケティング＆セールス： 坂田 賢人
TEL： 03-6417-9411 / FAX： 03-6417-9412
info@mofiria.com
