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出入国管理に不可欠となる生体認証

出入国管理の新しい動き

昨今の、テロ事件に代表される治安悪化に伴い、欧米各国は空港・駅のセキュリティ強化に力を入れている。 犯罪者などの入国を阻止する目的で、生体認証技術が大きくクローズアップされている。

生体認証を用いた出入国管理は、2004年に導入された米国のUS-VISITが代表的である。 外国人に対して顔写真撮影とともに指紋情報の登録を実施し、指紋認証による本人認証を行っている。

導入時のUS-VISITでは、生体情報はシステム側で管理していたが、利用者のパスポートに生体情報を記録した「IC旅券」を用いて不正な出入国を防止する取り組みも以前から行われている。 現在のIC旅券は、顔画像の搭載が必須で、指紋画像と虹彩画像の搭載は各国の任意事項と定められている。

日本の出入国管理

日本では、2006年から、顔画像が記録されたIC旅券が導入されている。 現在まで、記録された顔画像を用いて目視により本人認証を実施しているが、この顔認証を自動化する試みがなされている。 法務省による実証実験が2012年・2014年に実施されており、2014年では実用可能性ありと評価されている。 2017年7月には、主要4空港で平成30年度から顔認証技術を活用して本人確認する自動化ゲートの本格運用を目指す方針が示され、羽田空港では2017年10月からの導入が発表された。

海外諸国の出入国管理

海外では、ポルトガルのVision-Box社が開発した顔認証システムが多くの空港で導入、もしくは試用されている。 同社はカメラ付きのチェックイン機や自動ゲートなどを提供しており、顔認証機能付きのシステムと合わせて、顔認証技術を用いた本人確認を実現している。 2017年に入って、フランスとの国境に位置するイギリスのセント・パンクラス駅、オランダ・アムステルダムのスキポール空港、インドネシア・ジャカルタのスカルノ・ハッタ空港、アメリカ・ニューヨークのJFK空港と、たて続けに導入・試験導入が発表されている。

また、IC旅券に記録可能な虹彩画像を用いた本人認証を実施する試みがシンガポールで進められており、今年よりパスポート更新時に虹彩画像の登録が必須となっている。

ATMでの静脈認証、スマートフォンでの指紋認証、出入国管理における指紋認証・顔認証・虹彩認証など、実生活で生体認証に触れる機会が急激に増えてきている。 個人認証には生体認証を使うのが当たり前、という時代が、もうそこまできている。


本記事の著者

出口 豊
株式会社モフィリア
経営管理部門 技術推進部長
2017年09月06日
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